免疫力を高めるには、身体を温めることが有効といわれています。
免疫力と体温にはどのような関係があるのでしょうか。
体温を上げるとなぜ免疫力がアップする?
免疫細胞つまり白血球は、血液の中に存在します。
血液にのってこの白血球が身体を巡ることで体内を巡回し、異物から守っています。
体の冷えなどによって体温が下がると、血管が収縮して血行が悪くなります。
すると、体内に異物を発見しても、
それをすばやく攻撃する白血球が集まりにくくなり、
ウイルスや細菌を撃退することができず病気を発症してしまいます。
免疫力が正常に保たれる体温は36.5℃程度
(わきの下で36.2~36.3℃、舌下で36.5~36.7℃)といわれていますが、
現代人は低体温傾向にあると言われています。
免疫力は、体温が1℃下がると30%低下し、
逆に1℃上がると一時的には最大5~6倍アップするといわれており、
体温を上げることの重要性がよくわかります。
日常生活でできる体温アップの方法
低体温というと、体質的なものと思えるかもしれませんが、
日常生活の中に低体温を招く要因があることもあります。
体温を上げて免疫力を高めるために、日常の中で心がけたいことを紹介します。
1⃣食生活の見直し
食べ物には、身体を温める食べ物と冷やす食べ物があります。
これらを賢く選ぶことが、体温管理には重要となります。
身体を温める食べ物、冷やす食べ物の一例を紹介します。
<身体を温める食べ物>
・野菜類…生姜、唐辛子、ニンニク、ニラ、ダイコン、長ネギ、ゴボウ、タマネギなど
・果物・ナッツ類…栗、松の実、桃、ざくろなど
・魚介類…サバ、アジ、イワシ、エビ、カツオなど
・肉類…羊肉、鶏肉、鹿肉など
・その他…卵、みりん、味噌、ごま油など
・飲み物…日本酒、梅酒、紅茶、ココアなど
<身体を冷やす食べ物>
・穀類…そば、小麦
・果物・ナッツ類…バナナ、マンゴー、パイナップル、梨、柿など
・魚介類…カニ、牡蠣、しじみなど
・肉類…馬肉
・その他…こんにゃく、豆腐、バターなど
・飲み物…牛乳、緑茶、コーヒーなど
体を冷やす食材を摂る場合は、加熱調理をしたり、
体を温める性質のある陽性の食材と一緒に摂ったり、香辛料や香味野菜を添える、
発酵させるといった工夫で、うまくバランスをとるようにしましょう。
2⃣入浴方法の見直し
シャワーだけですまさず、湯船に入ることを心がけましょう。
湯船に10分程度浸かれば、湯上りには体温が1℃ほど上がります。
湯温は、42℃以上の熱い湯だと交感神経が刺激されて
体が興奮・緊張状態になってしまうため、41℃以下に。
時間がある時は、38~40℃ほどのぬるめの湯に胃のあたりまで浸かる
「半身浴」を20~30分ゆっくり行うのもおすすめです。
また、40℃程度の湯を洗面器に汲み、冷めないよう時々さし湯をしながら行う
「足湯」も、20~30分行うと全身を温める効果があります。
3⃣継続的に運動する
加齢や運動不足によって、体の熱を生産する筋肉量が低下すると、
体温も下がってしまいます。
ウォーキングなど適度な有酸素運動を毎日続け、筋肉量のアップを図りましょう。
ただし、激しい運動のしすぎは逆に免疫力を低下させてしまいます。
適度な運動を継続的に行うことを目指しましょう。
適度に運動できない方は「楽トレ」をおすすめします。
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